※2012年6月19日、追記としてプレゼント当選者を発表させていただきました。
2012年4月28日(土)、俳優で平成ゴジラシリーズの主役・ゴジラを演じられた薩摩剣八郎さんを特別ゲストにお迎えして開催させていただいた
「特撮大百科トークライブ5」ですが、お陰さまで大阪イベント過去最高の参加者を記録し、大変な賑わいとなりました。
遅くなりましたが、この場をお借りしてあらためてお客様並びにゲストの方々、告知ご協力いただいた皆様方に、厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
それでは、いつものように当日の模様をダイジェストでご報告させていただきます。
当日お越しになれなかった方も、ほんの少しですがどうぞお楽しみくださいませ。
平成ゴジラ、寝屋川に降臨!
当日はいつものように、ゲストの方の到着を待つ間に、イベント主旨のご説明や、当日の販売商品のご紹介からスタート。「特撮大百科トークライブ」は(一応)特撮大百科商品の販売促進を目的として開催されているため、(嫌が応でも)このコーナーが毎度の幕開けとなります。
とはいえ、自社商品ばかりを宣伝するのではあまりにつまらない、どうせなら他のメーカーさんの商品も皆で眺めて楽しもう、ということで、いつもの如くイベントに遊びに来て下さっていたガレージキットメーカー・
レジンシェフとうけけ団さんの新作
「タコラとチョンボ」を、同メーカーの山田団長さんからご紹介していただきました。
まるでテレビの画面からそのまま抜け出してきたかのような、凄まじいというか、もう笑ってしまうほど激似のこのキット。実は以前の特撮大百科トークライブにゲストとして
村瀬継蔵さんにご出演いただいた際、壇上で生監修(笑)の一幕もあった商品です。このイベントが、ほんのちょっとだけでも、こんなに素晴らしい商品のお役に立てたことを、誇りに感じられるような出来映えでした。
さて、そうこうしているうちに薩摩さんが会場に到着。
まずは休憩を挟んで、控え室では司会の三人(圓山剛士さん(総合司会)、畑山敦紀さん、弊社中村哲)が打合せを・・・していた筈なのですが、薩摩さんにお会いして早くも役得写真をパチリ(笑)。
薩摩さんといえば、示現流の使い手としても知られる武道家。古武士のように厳格な人物を想像していた者にとって、気さくで物腰柔らかく、とにかく楽しい薩摩さんの人柄にホッとさせられます。
やがて大きな拍手に包まれて登壇された薩摩さん。
狭い会場に押し掛けた大勢のお客さんをみて、「今日はサービスしなきゃあなァ」と満面の笑み。
会場の空気もまた薩摩さんの人柄に感化されて、俄然盛り上がります。
《第一部》は、スーツアクターとしてのデビュー作「ゴジラ対ヘドラ」から「ゴジラ(84)」までの、昭和ゴジラシリーズについてお伺いしました。(司会は中村哲)
ヘドラについては、薩摩さんが敬意と親しみをこめて「鬼安」と呼ぶ、造形家の
安丸信行さんの厳しい仕事ぶりを含め、当時の思い出を語っていただきました。
「鬼安はホント、中に入るヤツのことなんか考えて(着ぐるみを)作らないからねぇ。見た目が一番大事なんだな。そう、そりゃそうなんだよ。でもさ、初めての経験だったから苦労したよ。とにかく重いんだよね。150キロはあったかなァ」
とにかくヘドラの着ぐるみが重かった、動くだけで精一杯だったという薩摩さん。
実はイベントのあと、薩摩さんの苦労を観てみようとスタッフ一同で同作品のDVDを観賞したところ、想像以上に「動いている」ヘドラを観て、若き日の薩摩さんの意地と体力に感服した次第。
続いて、薩摩さんがゴジラの強敵・ガイガンを熱演した「地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン」。
ガイガンは腹部の回転カッターで建物や敵を攻撃する動作の時、腹を突き出した厳しい姿勢を維持しなければならなかったこと、歩くと足の爪がミニチュアに引っかかって難儀したというエピソードなど、凶悪サイボーグ怪獣の本音もポロリ。
「ゴジラ対メガロ」では、自らもガイガンを演じつつ、自身が所属する劇団や知己の俳優達とともに、殺陣のアイデア出しも含めて、奮闘したというお話。
「ゴジラ(84)」では、当初薩摩さんがアドバイザーの立場で紹介した俳優がゴジラ役を辞退したため、責任を取るカタチで自分が登板したという経緯が語られました。
「考えてみればさ、俺のゴジラ人生の始まりってのは、ピンチヒッターなんだよね」
薩摩さんからは、軽妙な語り口で観客を笑わせつつ、先輩・
中島春雄さんとの思い出や、
中野昭慶特技監督と「鬼安」の着ぐるみ製作を巡る大喧嘩の一幕、初めてのゴジラ演技の難しさなどなど、当時の貴重な体験談が次々と飛び出しました。
ここで、時間一杯。第一部は終了。
直伝!平成ゴジラ、その真髄
《第二部》は、いよいよ薩摩さんの代表作である平成ゴジラシリーズの話題に突入。
「平成ゴジラパーフェクション」執筆者の一人であり、平成ゴジラ世代人の圓山さんの司会にも熱がこもります。
薩摩さんの大ファンというお客さんがお持ちになった、「ゴジラVSキングギドラ」公開当時の宣伝用法被(はっぴ)に袖を通し、撮影当時は気合いを入れるために身につけていたという家紋入りのバンダナを巻いた薩摩さんも、すっかり平成ゴジラモードに。
薩摩さんからは、川北紘一特技監督と出会った経緯、最初ギクシャクとした関係だった二人が、作品を重ねながら次第に阿吽の呼吸を備えたパートナーシップを築き上げていく様子など、歯に衣着せぬ痛快さで、しかし親しみを込めて語られました。
続いて、薩摩さんが着ていた平成ゴジラ着ぐるみにまつわるお話。
大プールの撮影は、川北監督の配慮で上半身だけのスーツを着て身軽に芝居が出来たこと。
演者を気遣い、ゴジラの爪の先に設けられた「汗抜き」の穴のこと。
着ぐるみの着脱の実際とその方法。現場でのお世話役だった通称「ゴジラ係」チームへの感謝。
着ぐるみ内に流れ込んで来るガスで、何度も倒れながら演じ切ったバーニングゴジラのこと、等々・・・。
威風堂々と進撃するゴジラ、怒りの咆哮を放つゴジラ。
それぞれに演じる型や演技のコツがあると仰る薩摩さん。手指の動きひとつにも常に感情が込められているそうです。
ここで、司会の圓山さんが「怪獣ファンなら誰でも怪獣の物真似をしたりすると思うんですが、薩摩ゴジラの動きのコツなどを教えていただけませんか?」と禁断の質問(笑)を投げかけます。
ほいよ、とばかりにゴジラ演技のコツを語る薩摩さん。しかしギャラリーからは「圓ちゃん実際にやってみて!」と恐ろしいリクエストが。
薩摩さん「あ、いいね。じゃ立ってやってみましょう」
圓山「えーっと、こう重心を落として・・・」
薩摩さん「はい、そこで背筋を伸ばして!あーあー、猫背になってるよ。それにほら、手がなにやってるかわからない(笑)」
圓山「こ、こうですか」
薩摩さん「そうそう、目は3メートルぐらい向こうを見る感じで」
圓山(中腰で手を振り回し、あらぬ方向を見つめる)
薩摩さん「うーん、まぁそんな感じかなあ。それで、こう腕を
ぐわっと!」
圓山「
ぐわっ。」
薩摩さん「そうそうそうそう」
平成ゴジラ世代としては、薩摩さんからゴジラの動きを直々に伝授されるなど、まさに夢が叶った瞬間。嬉しいやら緊張するやら照れくさいやら、なんとも微妙な表情が愉快な「まるゴジ」修行の一幕でありました。
このあと《第二部》は、薩摩さんが河原に(無許可で)建てたゴジラ特訓&道場の顛末記で一同大爆笑して終了。
俳優 薩摩剣八郎。
《第三部》は、ゴジラ以外のスーツアクターとしての仕事や、着ぐるみを脱いだ、素顔の俳優・薩摩剣八郎さんの実像に迫る、という主旨で進行。司会は畑山敦紀さんが務めました。
薩摩さんがMAT基地の隊員役を演じた「帰ってきたウルトラマン」(「天使と悪魔の間に・・・」)や、石井輝男監督作品「地獄」で演じた青鬼の役など、さまざまな作品でシブいバイプレイヤーとして活躍されている薩摩さん。
トークは当時所属していた劇団「土」「河童」や三船プロダクションでともに働いていた仲間たちの話題を交えながら、快活に進んでいきます。
ピープロダクション作品にも縁の深い薩摩さんにとって、「風雲ライオン丸」のタイガージョーJr.役は着ぐるみを着て殺陣を演じたことが印象的な持ち役。
「この作品は殺陣師が二人も付いててね、本格的にやってましたねぇ。仮面を被って立ち回りをやるとね、馴れないうちはクルっと回ったりすると向きがよくわからなくなったりするんだよね」
このほかにも、劇団員とともにウルトラ5兄弟を演じた際(「ウルトラマンA」の「死刑! ウルトラ5兄弟」「銀河に散った5つの星」)スケジュール調整が難航したエピソードや、劇団のメンバーを率いて、アクションと殺陣に全面的に取り組んだ「サンダーマスク」撮影時のお話など、時間の許す限りお伺いしました。
薩摩さんの人柄と人を惹き込む話術があまりに楽しく、アッという間に過ぎ去った300分。
中野監督ら東宝特撮のスタッフたちと北朝鮮に渡って撮影した怪獣映画「プルガサリ」の話題など、時間の都合でお聞き出来なかったことも多かったのですが、それも相まって、お客さんからは薩摩さんの再度の来阪を願う声も聞こえました。
最後に薩摩さんのコメントをご紹介。
「もっともっとゴジラを盛り上げて、新しい映画を作ろう! そのくらいの気持ちでね、ファンのみなさんは頑張ってください。そして、とにかく健康で!」
この日会場に集った全員の中では、最高齢でありながら、
どうみても一番元気だった薩摩隼人の「ぼっけもん」薩摩剣八郎さん。
メタボや運動不足に悩むゴジラファンのみなさん、薩摩さん直伝の「ゴジラ体操」を会得して、元気で健康な人生を送りましょう!
というわけで
例によってお約束のプレゼントコーナー。
長々と書かれたブログを最後まで辛抱強く読んでいただいた方に、イベントグッズのプレゼント。
今回の景品は、当日販売された薩摩さんブロマイド(15枚セット)と「平成ゴジラパーフェクションポスター」を各5名様に進呈させていただきます。
ご希望の方は、【お名前】【お電話番号】【景品ご送付先】【当選発表して差し支えないハンドルネーム】をご明記のうえ、株式会社キャスト「特撮大百科トークライブ5プレゼント係」までメールをお送りください。
【宛先 info@cast-web.net 】
締切は2012年6月15日(金)PM11時到着分まで。
抽選結果とお届け予定日は6月17日(日)当ブログに「追記」として発表いたします。
★当選発表!!(2012年6月19日追記)
※諸事情により、当選発表が遅くなりましたことをお詫び申し上げます。
特撮大百科トークライブ5プレゼントに沢山のご応募ありがとうございました。
抽選の結果を発表させていただきます。
※抽選はブラインドボックスを使い、弊社スタッフによってくじ引きさせていただきました。
●薩摩剣八郎の仕事ブロマイド(5名様)
Kinggidokoさん/Godzilla1954さん/TAKEさん/タミンタミンさん/バーニングGさん
●平成ゴジラパーフェクションポスター(5名様)
いえぴんさん/キャスト万歳さん/セリザワダイスキさん/バイタリスさん/メカゴジラさん
(順不同)
当選された方、おめでとうございました!
景品は2012年6月末日までの間で発送させていただきます。
ご応募いただいた皆様、またの機会をお楽しみに!
そして・・・
次回「特撮大百科トークライブ6」(6月30日開催)の特別ゲストは、薩摩剣八郎さんや中野昭慶特技監督のトークにもしばしば登場する
この人!
ライブでしか聞けないゴジラシリーズと東宝特撮映画の秘話・逸話満載!乞うご期待!
おまけの1枚。
薩摩さん、ありがとうございました!
★平成ゴジラシリーズ、薩摩さん関連商品も販売中!特撮大百科の株式会社キャストホームページはこちら。
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